宝塚歌劇団に入る方法

入学してからもハードな道のり

 

 

幸運に「宝塚音楽学校」へ入っても、またそれからがたいへんです。音楽学校が2年制であることは述べましたが、1年生を予科生、2年生を本科生と呼びます。学校生活は公私すべてにわたって、本科生が予科生のめんどうをみる独特のシステムが基本。

 

本科生の“お姉さま”は予科生に、「お掃除のし方」から「廊下の歩き方」まで徹底的に教えこむのだそうです。この堅固な“上下関係”がかなーーり厳しいのは有名で、退団したもとタカラジェンヌが音楽学校予科時代の苦労話をもらしたりしてますよね。

 

音楽学校のお掃除は実際とてもたいへんで、徹底しだすと綿棒まで登場してピアノ鍵盤のほこりをとるほどなんです。街をいっしょに歩くときもキッチリ2列に並び、予科生は本科生の前には絶対に出ません。

 

服装からも本科と予科は分けられていて、予科生=3つ折りの白いソックス+ローファー、本科生=ストッキング+黒のパンプス。内容的にも外見にも上下関係は峻厳と示され、1年とはいえ忍の一字で耐えなければなりません。けれど予科を乗りきれば本科、そして卒業、晴れてタカラジェンヌ! 卒業生は4月公演でラインダンスを披露してデビュー、あとは「宝塚歌劇団」の1員として活躍あるのみです。